青年部主催茶会デモンストレーション2024年6月9日(日)松聲庵
南カリフォルニアの初夏には稀な冷涼な空の下、裏千家ロサンゼルス協会の英語部、青年部主催の『初夏のファンドレイジング茶会』がグレンデール市『松聲庵 』にて開催された。このイベントは、ロサンゼルスに住む英語話者や、若者たちに裏千家茶道を広めるためのもので、茶道に興味を持つ多くの人々の参加があった。75名の申し込みがあり、合計4席が設けられた。
茶会のテーマは初夏を意識した『静寂のささやき』。 軸は『一雨潤千山』(ひとしきりの雨によって、千もの山々が生き生きと潤う)。 道具もこの時期に相応しいものが選ばれた。カリフォルニア産の楢木の長板に、韓国人作家、ユ・グンヒョン作の青磁水指、そして蛍と草の蒔絵がほどこされた白漆の棗。協会会員の児玉氏手作りの、鮎が川に泳いでいるようなデザインの菓子がもてなされた。
解説者は茶席を待つ参加者に、会場に掲された「裏千家茶道紹介パネル」の茶会の基本(茶道具、薄茶点前の茶道具、茶席の持ち物、茶花、茶席のお菓子)を一つひとつ説明した。
参加者の中から選ばれた客は茶室に座り、日々稽古を積んでいる茶人たちから指導を受け、茶会を体感し楽しんでいた。
点前デモンストレーションの間には、解説者が裏千家の歴史と伝統についても説明した。解説者それぞれの異なる視点からの説明で、茶席内での空気感も参加者に伝えることができたと思う。茶道の精神を幅広い聴衆に広める素晴らしい機会となった。