日米学生会議における茶道体験ハンティントンガーデンの庄屋ハウス2024年8月5 日(月)
2024年8月5 日(月)、ハンティントンガーデンの庄屋ハウスにて、第76回日米学生会議参加者64名を対象に、二回に分けて茶道体験が行われた。日米学生会議は1934年より続く日本最古の国際学生交流団体である。日米両国から学生が集まり、夏の1か月間の共同生活を通して、日米に関することだけでなく様々な世界的問題に関する議論を行っている。
床には鵬雲斎大宗匠筆の今日是好日が掛けられ、鵜籠には盛夏の花が生けられた。ナレーターのダフィ宗羽が、和敬清寂や茶会における一座建立などについて説明し、亭主が今日の客を念頭に用意した季節の道具を紹介していった。長板には浄清造の唐銅朝鮮風炉と真形釜および妙全造の鯉水指が置かれ、ロビンソン宗心と上杉宗裕の生徒たちが点前を担当した。表朔塗の渦棗、井口海仙師作の茶杓の銘は清流で、阿山造の仁清写し鮎茶碗にて薄茶が点てられた。梅の風味が爽やかな練り切りの朝顔はぜん屋信初によるものだった。
38℃を超える猛暑日だったが茶室内には涼風が吹き渡り、おのおのの参加者はお茶とお菓子を興味深く召し上がっていた。今後の世界を背負う前途有望な若者たちに茶道の精神が伝わったのなら、この上ない喜びである。