2025年6月12日〜15日 伊住 宗禮 禮次朗先生 ロサンゼルスご訪問

伊住 宗禮 禮次朗先生 ロサンゼルス訪問
2025年6月12日〜15日
ウィルシャー・カントリークラブ及びジャパンハウス

2025年6月、伊住宗禮禮次朗先生(鵬雲斎大宗匠のお孫様)が一週間にわたりロサンゼルスを訪問され、当地で温かく迎えられた。訪問中には、ハンティントンガーデンおよび上杉宗裕氏宅での茶会、ドジャースの野球観戦、ウィルシャー・カントリークラブでの晩餐会、UCLA 建築・都市デザイン学科主催によるジャパンハウスでのシンポジウムなど、多彩な催しが開かれた。

6月12日には、伊住様が大宗匠とお家元を代表され、本年1月の火災で家を失われたロサンゼルス協会員に対し、心からのお見舞いと哀悼の意を表された。その温かい励ましのお言葉は、協会員が今後も稽古を続けていく勇気と希望を与えてくださった。

6月13日には、ハンティントンガーデン内の清風庵において、歴代協会幹事長である笠井宗京氏、ロビンソン宗心氏、上杉宗裕氏の三名が亭主を務め、親睦茶会が催された。加えて、ニコル・キャヴェンダー氏(ボタニカル・ガーデンズ館長)、クリスティーナ・ニールセン氏(美術館館長)、ネネット・ルアルカ=ショール氏(教育ディレクター)も招かれた。茶会の後には、「庄屋ハウス」を見学された。同日夜には、先生を歓迎する晩餐会がウィルシャー・カントリークラブにて催された。来賓には、在ロサンゼルス日本国総領事館首席領事の青島尚重氏、ジャパンファンデーション・ロサンゼルス所長の内田康子氏、UCLA 建築・都市デザイン学科教授の阿部仁史氏らが列席し、計74名が参加した。

6月15日には、一般社団法人裏千家淡交会の代表として伊住先生が支援されてきた、UCLA建築・都市デザイン学科、ジャパンハウスロサンゼルス、UCLAテラサキ日本研究センター共催のシンポジウムに終日ロサンゼルス淡交会会員も参加した。開会に先立ち、ジャパンハウス ロサンゼルス代表の海部優子氏、続いて在ロサンゼルス日本国総領事館首席領事の青島尚重氏、UCLA 国際研究所副学長のデビッド・キム氏が挨拶を述べた。冒頭では、阿部仁史氏と伊住先生が、「座(ZA)」という言葉の現代文化における意味について語られた。第1部では、ミシェル・キャリガー氏の進行のもと、テレビ音楽作曲家のジョン・グラハム氏、ソニー・ピクチャーズの中山雅貴氏がバーチャル空間設計について話し、伊住先生が茶道の現代文化および芸術空間における意義について講演された。続いて、伊住先生主宰のもと、「Tea and Chat」が行われ、参加者は文化を分かち合う体験について自由に語り合った。参加者には、京都から持参した和菓子の入った鮮やかな赤い折箱と、ロサンゼルス協会ボランティアによって点てられた薄茶が振る舞われた。第2部では、桐浴邦夫氏が「茶と建築」について講演し、UCLA の津川友介博士が幸福とウェルビーイングに関する統計を紹介した。さらに、UCLA 建築・都市デザイン学科のニール・デナリ教授が世界の建築における機能の意味について講演し、モデレーターはマイケル・オスマン氏が務めた。閉会の挨拶は、UCLA 建築・都市デザイン学科長で准教授のマリアナ・イバニェス氏によって行われ、シンポジウムは盛会のうちに幕を閉じた。