2025年10月3日 南カリフォルニア大学の学生へ茶道体験

南カリフォルニア大学の学生へ茶道体験
2025年10月3日
ハンティントン・ライブラリー 清風庵

2025年10月3日、裏千家淡交会ロサンゼルス協会は、南カリフォルニア大学の学生を対象としたプログラムに参加した。東アジア言語文化学科の学生18名が、ハンティントン・ライブラリー内の清風庵での茶道体験に招かれ、学生たちは本格的な茶室の雰囲気に触れ、点前の様子を見学するとともに、実際に一碗の茶を味わった。

亭主は大島宗治氏、半東はギル宗美氏が務め、水屋は中森宗陽氏が担当した。阿部宗真氏は学生たちを案内し、茶の湯の精神について説明を行った。

掛物は妙心寺・逸外老師筆による「和敬清寂」であり、茶道の本質を表す語として紹介された。花入は籠花入「鉈」で、ハンティントン・ライブラリーで採取された芒と秋桜が生けられた。釜は「万代屋釜」、水指は「瀬戸一重口」を用いた。薄器は秋の訪れを寿ぐ「菊蒔絵中棗」、茶杓は三玄院・大真和尚の作で、銘は「佳日」、茶碗は「赤楽」であった。主菓子は日本から取り寄せた麩焼き煎餅で、裏千家の紋章である銀杏の葉の焼き印が押されていた。

その後、ロサンゼルス協会会長のロバート・堀氏と、ハンティントン・ライブラリー植物文化プログラム副館長のフランク・モッシャー氏およびトシエ・モッシャー 氏が、学生たちを日本庭園へ案内した。

学生たちはこの茶道体験を通して、静けさと安らぎを感じ、穏やかな心持ちで一日を終えた。