2025年3月23日 利休忌

利休忌
2025年3月23日
日蓮宗米国別院

麗らかな陽気の3月23日の日曜日に、南カリフォルニアの淡交会協会員、友の会会員が一堂に会し、日蓮米国別院で年に一度の「利休忌」が厳かに執り行われた。利休忌は、茶道の大成者・千利休居士(1522~1591)の生涯、その教えと美徳を偲ぶ大切な日である。開会にあたり阿部幹事長より参加者76名に挨拶と、来賓の方々への感謝の言葉が述べられた。

利休忌では毎年「供茶」と呼ばれる儀式が行われ、本年は小川宗靖社中が担当し、亭主は日下部宗翠氏、半東は石井陽子氏が務めた。「花寄せ」では指導者や協会幹事が明るく季節感のある花々を花寄屏風の花器に供えた。

その後来賓には薄茶とお菓子が供された。「花筏」と名付けられたお菓子は、児玉宗信氏の指導のもと、協会のボランティアによって準備された。床の間には、淡々斎筆の「静寂」と利休居士像の画讃が掛けられ、利休様をお迎えする導きの一灯の蝋燭が場を照らした。

休憩の後、ロサンゼルス協会副幹事長で、禅宗寺仏教僧侶でもあるアーサー・和幽・ケネディ氏による講話が行われた。講話では、困難な時にも茶道の実践を続けることの大切さが語られ、それが私たちに希望と癒しをもたらすと力強く述べられた。