利休忌
日蓮宗米国別院
2023年3月26日
2023年3月26日午後一時より、日蓮米国別院に於いて、ロサンゼルス協会主催の利休忌が執り行われた。茶道の歴史上後の世に大きな影響を及ぼした利休居士を偲ぶ為に毎年行われる茶会です。出席者は80名程に上り、偉大な功績を讃え、それぞれに想いを寄せました。
床の間には利休居士の姿が描かれた軸が掛けられ、花寄では数々の花器が荘され指導者部が季節の美しい花を入れていきました。
供茶は中田社中のキャリガー宗美(亭主)とピトリックダミアン(半東)が担当し、一碗が床に供され参加者一同が利休居士を偲びました。
続いて協会の有志一同が心を込めて手作りした花筏が出席者に供されました。利休忌に出される定番のお菓子ですが、花びらが浮かぶ川に漂う筏の風情とは別にもう一つの意味があります。その昔、骨壷を紐で筏にくくりつけて川に流していましたが、紐が早くほどけ骨壷が流されていくと、亡くなった人が早く極楽浄土に行く事ができると当時の人々は考えたそうである。
お茶とお菓子を楽しんだ後は、Dr.ウイリアムズ 隆賢 ダンカン氏による講義が始まりました。主題は”Just Being: A Zen Buddhist Approaching to Simplicity” 『ただ、在る:禅僧侶がわびさびに思う事』利休居士の侘茶の考えをあらためて学ぶ良い機会になりました。
阿部宗真幹事長が皆に感謝の気持ちを述べて会は締めくくられました。参加者は春の穏やかな陽射しを楽しみながら帰路に着きました。